LEARNING 2010, Snowbird, UT

投稿者: | 2010年4月7日

Snowbirdには翌朝に到着

4月6日(火)-9日(金)に米国Utah州Snowbirdで開催されたLearning 2010に参加し、研究発表を行った。Snowbirdは、米国でも屈指のスキー場である。Learning Conference (LC)だけでなく、Data Compression Conference (DCC)も毎年この地で開催されている。私は、14年も前になるが、このSnowbirdで開催された、(LCではなく)DCCに参加して研究発表を行った。LCは、CFPなどを宣伝せずに、どちらかといえば身内で行っている研究会で、PCから招待を受けるか、PCに打診しないと参加が認められない。私自身は、研究の成果発表というよりは、情報収集というスタンスで参加した。私もLCは初参加であった。どちらかといえば、若い人が参加して、合宿形式で遠慮なく議論する研究会である。今回、日本からは、私以外に、早稲田大学の村田昇先生と青山学院大学の藤本悠先生が参加されている。 6日(火)の夕方から、SnowbirdのCliff Lodgeで開始の予定であったが、Salt Lake CityからSnowbirdへ向かう道が悪天候のため閉鎖され、初日の会場がSalt Lake Cityの市内に変更になった。Salt Lake Cityの空港でLapTopでメールを見て変更とわかり、SLC市内の指定されたホテルに向かった。その日の夕方はスケジュールどおりに研究会が開かれ、翌朝全員でSnowbirdに向かった。

ゴンドラの上から見た研究会の宿泊施設

私が講演するために参加してたことのあるUAI, ICML, AI-STATと比較すると、このLCは応用の人、特に画像認識・理解(Vision)の関係の研究者が多いようだ。逆に、私がやっているような数理科学や情報理論に基づいた基礎的な内容の研究発表はごく少数であった。最近は、機械学習といっても応用分野が広がっている。知識情報処理と言わなくても、学習的な機能を持たない情報処理の方がむしろ少ないぐらいである。キーワードだけをあげると

  • Deep Learning/Inference
  • Inverse Reinforcement Learning
  • Sparse Representation
  • Markov Logic Networks

などの研究発表が注目を集めていた。

講演の風景

機会学習でなくても、よく著名な国際会議に論文を通すことを研究の目標にしている人がいる。ただ、結果が本質的に優れているかどうかもあるが、そのコミュニティの価値観にフィットしているかどうかで、accept/rejectのdecisionがなされている場合も多い。また、そのためには、ターゲットとするconferenceに論文を投稿するだけではなく、こうした会合にたびたびを顔を出すなどして、コミュニティのメンバーになる必要がある。私自身は、流行に左右されずに、普遍的な結果をジャーナルに掲載していくべければ、それで十分結構ではないかというような、問題意識をもっている。

ポスターセッションの風景

宿泊施設のスパ: アルコールに厳しいUtahなので、万座のようにスキーの後の雪見酒とは行かない