3個以上の事象が独立であるということ

投稿者: | 2017年5月27日

事象A,Bが独立であることは、$P(A\cap B)=P(A)P(B)$で定義できます。

3個以上の事象$A_1,A_2,\cdots,A_n$については、その任意の部分集合 $A_{k_1},\cdots,A_{k_m}$, $2\leq m\leq n$について、
$$P(A_{k_1}\cap \cdots \cap A_{k_m})=P(A_{k_1})\cdots P(A_{k_m})$$
となることとして、定義できます。これは、その任意の部分集合$A_{k_1},A_{k_2}$について、
$$P(A_{k_1}\cap A_{k_2})=P(A_{k_1})P(A_{k_2})$$
となることとは異なります。つまり、$m$は2だけではなく、$n$までのすべての範囲を動かなければならない。

たとえば、コインを3枚投げて、最初の2枚が等しい事象を$A_1$、最後の2枚が等しいという事象を$A_2$、最初と最後が等しいという事象を$A_3$とします。$A_1,A_2,A_3$のどの2事象も独立です。しかし、$A_1\cap A_2\subseteq A_3$より、
$$P(A_1 \cap A_2\cap A_3)=P(A_1\cap A_2)=P(A_1)P(A_2)\not=P(A_1)P(A_2)P(A_3)$$
となります。左辺は1/4で右辺は1/8となります。