新年おめでとうございます: 他人の仕事を正確に評価したい(2011年の抱負)

投稿者: | 2011年1月8日

2011年の年があけた。「他人の仕事を正確に評価したい」というのが、今年の目標である。

フロリダ Ft. Myers にあるエジソンとフォードの家 (エジソンの銅像と並ぶ)

研究や教育に限らず、自分の毎日の仕事について、あるがままに評価をし(自問自答といってもよい)、問題があればを反省し、改善する。このサイクルの中で、長期的な目標や計画が立案され、それを細分化して短期的な行動も決まってくる。これが、普通のやり方であろう。ただ、それだけでよいのかというのが私の問題意識である。

研究の場合、他人の結果を正しく評価しないと、重要なテーマが出てこない。全体が見えてこない。先生からもらった問題を解決しただけで学位を取得しても、自立した研究者にはなれない。研究の結果が出ても、隣接する問題や既存の結果との関係を正確に理解していないと、自分の結果を正当に主張できないのではないか。

Ft. Myersから船で、フロリダ最南端Key Westへ

「自分が正しく評価されていない」というのなら、その前に、自分が他人の仕事を正確に評価しているかを、チェックすべきではないか、ということである。研究会の他人の発表を聞くときや、普段論文を読むときでも、もう少し入念に理解した上で、正確な判断をしてもよいという気がする。「自分の話をする前に相手の話を聞け」ということとも結びつく。

今年の正月休みは、家族とフロリダに旅行した。フロリダ半島南西部のFt. Myers (松坂大輔選手などBoston RedSoxのキャンプ地として有名)で、エジソンとフォードが毎年冬に避寒のために過ごした家を訪れた。そこには、エジソンの偉業も数多く陳列されていた。電話機、発電機、白熱電球の発明など。今さらながら感服したが、さらに驚いたことは、これらの多くがエジソン独自ではなく、他人の成果を十分に分析して、改良してできているということである(白熱電球は従来からあったが、京都の竹やタングステンを用いることを提案した)。