人工知能学会 第78回 人工知能基本問題研究会 (SIG-FPAI)

投稿者: | 2010年8月2日

会場となった兵庫県立大学(ハーバーランドビル 23階)からの眺め

人工知能学会 人工知能基本問題研究会という、以前に幹事をやっていて、私がよく参加する研究会が近く(神戸)で開催されるというので、参加した。何か発表しないと中に入り込めないと思い、私の最近の研究結果を紹介した。情報理論や機械学習などの特定の分野の研究会ではない自由な集まりである(人工知能の旧シンボリック派が母体となっているようだ)。三ノ宮より少し先のJR神戸駅で降りて、神戸兵庫県立大学(旧姫路工業大学)のハーバーランドキャンパスに赴いた。ハーバーランドビルの23階から見える港の風景が、すばらしかった。研究会は、2日間であった。私は、日帰りで通った(新快速で大阪から20分、自宅から60分)。

私の講演は初日行われた。阪大の市川一寿先生に特別講演「多階層構造を持つ脳における階層間相互作用」で講演いただき、その後バスで懇親会会場(灘の酒倉)に移動した。

今回は、データ圧縮に関する講演が4件、グラフの距離に関する講演が3件というように固まっていたので、議論がしやすくなっていた。圧縮は、文法に基づく圧縮というように一般化しても、ほぼ解決して問題が無いと思っていたら、工学的なアイデアを出すというだけなら尽きないように思われた。

今回は、兵庫県立大の申吉浩先生に、ローカルアレンジメント(発表会場、懇親会など)でお世話になった。

懇親会は、灘の酒倉に

(1) アミノ酸の高次元符号化によるインフルエンザウイルス変異予測 ○久保山哲二(学習院大),申吉浩(兵庫県立大),伊藤公人(北海道大),平田耕一(九州工業大)

(2) 極小モデル生成器MiniMGの性能評価 ○中村徹,矢野明浩,越村三幸,藤田博,長谷川隆三(九州大)

(3) グレイ符号化ダイバージェンスによる連続データからの計算論的知識発見 ○杉山麿人,山本章博(京都大)

(4) 一致性を満足する相互情報量の推定と機械学習への応用 ○鈴木譲(大阪大)

(5) 楽曲の分類と文字列間の類似性指標について ○阿南陽子,畑埜晃平,坂内英夫,竹田正幸(九州大)

(6) 脳における記憶想起とのアナロジーによる大規模複雑ネットワークからの情報抽出 ○岡本洋(富士ゼロックス / 理化学研究所)

(7) 多階層構造を持つ脳における階層間相互作用 市川一寿(大阪大)

(8) Edit Sensitive Parsingを用いた文法圧縮に基づく省スペースな索引構造 -理論編- ◯馬場雅大(九州大),丸山史郎(九州大),坂本比呂志(九州工業大),小野廣隆(九州大),定兼邦彦(NII),山下雅史(九州大)

(9) Edit Sensitive Parsingを用いた文法圧縮に基づく省スペースな索引構造 -実験による評価- ◯丸山史郎(九州大),馬場雅大(九州大),坂本比呂志(九州工業大),小野廣隆(九州大),定兼邦彦(NII),山下雅史(九州大)

(10) 整数計画法による木の分割型文法圧縮 ○趙楊,林田守広,阿久津達也

(11) 分割自由カーネルと木カーネル ○申吉浩(兵庫県立大)

(12) 根付きラベル付き木のボトムアップ距離 ○山本恭之, 平田耕一,林田崇佑(九州工業大), 久保山哲二(学習院大)

(13) 無順序木の編集距離を計算する実用的アルゴリズムについて ○深川大路(同志社大),田村武幸(京都大),高須淳宏(NII),富田悦次(電気通信大),阿久津達也(京都大)