確率変数の定義を知らなくても、統計や機械学習の分野で活躍されている人はいます。ただ、数学の基礎がしっかりしていないと、論文を書くときや、講義でつまづいたり、自信が維持できませんし、そもそも若い人の手本になりません。
学部1年の共通教育で、基礎工システム学科の学生に半期で、統計学(の前半)を教えています。確率変数の定義がないと、確率変数に関する定理が真か偽かを主張できないと思います。最低限のことを、例を多くして、講義ノートを作成してみました。
第3回「確率変数」
(ちなみに、これまでの講義ノートは、第1回「事象と確率」、第2回「条件付確率とベイズの定理」のような感じです。)
高校だと、数学の定義を感覚的に行うことに、違和感がないようです。たとえば、事象の定義が、「施行の結果として起こる事柄」(数研出版)であれば、それを用いた定理が真であるか儀であるかチェックできないと思います。
大学の講義用に出版されている統計学の教科書もしかりです。来年の講義までに、現在の講義ノートを書籍にして、出版したくなりました。